オクラホマ州に生まれ、タルサで育ったケイルは、チェット・アトキンス、レス・ポール、チャック・ベリーなどの影響を受け、'50年代から地元タルサのクラブで音楽活動を始め、同じ地元のミュージシャンであるレオン・ラッセルなどと一緒にプレイしていました。そして60年代半ばにロサンゼルスに移り、スタジオ・エンジニアとして働きつつアーティスト活動を続けますが、'70年にエリック・クラプトンが「アフター・ミッドナイト」を採り上げるまでは、タルサに戻り、音楽業界から身を引くことを考えていたほど、当時ケイルを取り巻く状況は(少なくともアーティストとしては)不遇だったそうです。
その後も、エリック・クラプトンが「コケイン」をカバーしたことはあまりに有名ですが、他にランディ・クロフォードが「ケイジャン・ムーン」、レイナード・スキナードが「コール・ミー・ザ・ブリーズ」や「アイ・ゴット・ザ・セイム・オールド・ブルース」をカバーするなど、多くの有名アーティストがケイルに敬意を評し、曲を採り上げています。
近年では、'04年エリック・クラプトン主催のクロスロード・ギター・フェスティバルに出演、そして'06年エリック・クラプトンと共同名義で『ザ・ロード・トゥ・エスコンディード』を発表するなど、音楽活動がそれまでに増して活発化するなか、'09年アルバム『ロールオン』を発売しました。
ご冥福をお祈り致します。
余談ですが、'06年、前述したエリック・クラプトンとのコラボレーション・アルバム発売時、田舎育ち(もちろん良い意味で)で素朴さまるだしのケイル氏が、Fジテレビの朝の人気情報番組にクラプトン氏とインタビュー出演しているのを観た時にはビックリしました。ある意味メディア慣れしているクラプトン氏とかなり対照的なケイル氏が、朝のFジテレビでぶっきらぼうな口調で話しているわけですから。いや、別にネガティブな印象を受けたわけではなく、これをオンエアしたFジテレビさん(のディレクターさん?もしくはプロデューサーさん?含め)には、すごい!、と膝を打ちましたし、こういった形ででもJJ Cale氏が日本のお茶の間に姿を現すことは良いことだ!と思いました。
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